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医療機関等の平成29年の賃金改定状況

平成29年7月に厚生労働省から、「平成29年賃金改定状況調査結果」が発表されました。ここではその結果から、医療機関や福祉施設など(以下、医療,福祉)の賃金改定状況や賃金上昇率などをみていきます。

6割以上が賃上げを実施

上記調査結果から、医療,福祉の賃金改定状況をまとめると表1のとおりです。
29年1~6月に賃金引上げ(以下、賃上げ)を実施した事業所の割合は67.4%で、調査対象全体(産業計)を20%ほど上回りました。なおこの割合は、調査対象業種別で最も高いものです。

また、7月以降に賃金改定を実施する予定の事業所割合が13.2%あります。6月までの賃金改定状況をみると、29年に賃上げを実施する事業所の割合はもう少し高くなることが予想されます。

一方、29年1~6月に賃金引下げを実施した事業所の割合は0.6%でした。産業計の0.7%よりは低いものの、28年よりも高くなっているのは気になるところです。

1時間当たり賃金額は28年より上昇

29年6月の一般労働者とパートタイム労働者の1時間当たりの賃金額をまとめると、表2のとおりです。

一般労働者は1,415円で、産業計の1,532円よりも低くなっています。ただし28年の1,386円よりは高く、賃金上昇率は2.1%(28年は0.8%)で、産業計よりも高くなりました。
パートタイム労働者は1,298円で、こちらは産業計の1,051円よりも高くなりました。賃金上昇率は0.7%(28年は1.8%)で、全体の1.3%より低い状況です。

厚生労働省の別の調査によると、医療,福祉では、採用よりも定着に問題を抱えるところも多くなっています。そのため、職員の定着率を高めるために賃上げを実施しているというところも、少なくないものと思われます。

厚生労働省「平成29年賃金改定状況調査結果」
平成29年度中央最低賃金審議会目安に関する小委員会(第2回)の資料として公表されました。29年6月1日現在の常用労働者数が30人未満の企業に属する民営事業所で、1年以上継続して事業を営んでいる事業所から、一定の方法により抽出した4,000事業所を対象にした調査です。詳細は次のURLのページからご確認ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000171065.html

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